自転車屋の中の人のロードバイクのホイールの選び方
どうも自転車屋で働いている人です。
元競技者で、機会があればまた復活しようと企んでいる暇人です。
早速本題に入りましょうか。
よくお客さんに「ロードバイクのホイールを変えようと思ってるんやけど」と相談を受けます。峠を速く登りたいとか、平地をガンガン行きたいとか・・・中にはどっちも速く走りたいとか・・・様々な需要が存在するんだなぁとか思いながら接客しています。
その人に合ったホイールというのは年齢や体格、身長、自転車経験年数、速筋比率、レースにでたいのかロングライド中心で行きたいのかなど様々な要因が絡み合っているので正直なところ
100kmくらい使ってみないとその人に合ってるかどうかわからない
のです。
例えばちょっと試乗してよかったホイールでも、80kmこえて足が疲れてくるともう足が痛くて痛くて使えないなんてことがあるわけです。(僕的には代表的なのがレーシングゼロです・・・)
ホイールの構造もチューブラ、チューブレス、クリンチャーの3種類あるので、選択をより難しくしている印象があります。
なので自転車屋の中の人的なホイールの選び方を紹介していきます。
1試乗会にはめちゃくちゃ疲れた状態で行く
自転車の試乗会でもそうですが、めちゃくちゃ足が疲れた状態で行くといいかもしれません。僕はレースやロングライドの後半で足が疲れていてもきちんと踏めて楽できるというのを評価の基準にしています。
なので足が疲れていても筋肉が痛くならないホイールが最高なわけです。
2女性や非力な男性はチューブレス対応ホイールを買わない方がいいかも
シマノの代表的コスパ高ホイールのWH-6800は確かにステップアップのホイールとしてはいいかもしれません。ネットでもこれを選べばいいという記事をよく見かけます。ただチューブレス対応というのがデメリットです。
チューブレス対応ホイールと普通のクリンチャータイヤの何が違うかというと、リムの外周部が違います。チューブレスの方はタイヤのホールド力を上げるために少し外径が大きく作られてあります。
ということはパンク修理の時にタイヤがはめにくく、少し力がいります。
ロングライド後半で疲れた時にパンクしたら泣きそうになりますw
3短距離走が早い人は硬いホイール、遅い人は柔らかいホイール
これは仮説に過ぎませんが、周りの方にお話を伺うと学生時代短距離走が早かった方はマヴィックやフルクラムなど硬いホイールを、遅かったひとはシマノなど柔らかめのものを選ぶ傾向にあります。
おそらくこれは体のバネの違いで、瞬発力があるからこそ硬いホイールをたわませて推進力を生み出すことができるのだと思います。
ちなみに僕は高校時代50m走8秒9とドンガメ級だったのでシマノやカンパニョーロなど柔らかめのホイールが大好きです。
4チューブラはレース用、カーボンクリンチャーは普段でもレースでも
チューブラーホイールは本当に最高です。加速性、重量、速度維持などレースにおいてはクリンチャーよりもほぼすべての面において勝っています。
ただ普段使いとなるとパンクした時はタイヤを丸ごと交換しないといけないし、タイヤ1本もってロングライドしないといけないので非常に厄介な存在になります。
完全にレース用なわけです。
普段使いでもレースでも使いたいと考えるならカーボンクリンチャーを選択肢に入れた方がいいかもしれません。
ただ加速性や乗り心地など総合評価は
チューブラー>>>>>>>>カーボンクリンチャー>>アルミクリンチャー
となりますので、雑誌とかに書いてある
チューブラー≧カーボンクリンチャー>>>>>アルミクリンチャー
みたいなのは期待できません。(もちろん比較するホイールによってはありえますが)
むしろ加速性においてはカーボンクリンチャーよりアルミクリンチャーの方に軍配があがることもあります。硬い分すすむ感じがします。
カーボンクリンチャーがアルミよりも勝っている点は乗り心地の良さ(疲れにくさ)、下りでの安定性、つまりはねにくさです。これはカーボンの特性ですね。
あ、ひとつカーボンクリンチャーの欠点を上げておくとパンクした時にリムがガリガリ削れて大変なことになる可能性が・・・
5迷ったら見た目
ぶつくさ書いてきましたが、結局自転車を楽に速く漕ぐというのは精神状態に依存してきますので見た目でモチベーションをぐっと上げるというのが原始的で楽なホイールの選び方かもしれません。
精神状態が良ければ足が痛くても動くことが多いです。
次はお手軽改造について書いていきましょう。